事業承継は企業の未来を左右する重要なプロセスです。特に従業員承継を選択する場合、適切な資金調達方法を見つけることが成功の鍵となります。本記事では、従業員承継の概要とその際に考えられる資金調達方法について解説します。
従業員承継とは、会社の事業承継方法の1つで、社内の役員や従業員に会社を承継することです。従業員承継の基本についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、是非ご覧下さい。
MBO=Management Buy Outの略語です。企業の「経営陣」が自社の株式の過半数以上をオーナーより買収することにより、会社の経営権を取得する手法です。
*EBO=Employee Buy Outという、企業の「従業員」が主体となって自社の株式を買収し、経営権を取得する手法もあります。
MBOとEBOの基礎や事例についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、気になる方は是非ご覧下さい。
本記事では、MBOを行う前提での資金調達方法について解説していきます。
MBOを行う際の資金調達の選択肢として、以下の3つが挙げられます。ここでは、それぞれについて解説していきます。
MBOのスキームを検討するにあたり、経営陣に買収資金があるかが1つの判断軸となります。経営陣が企業や事業を買収するための資金を有している場合、経営陣の自己資金によるMBOが実施可能です。株式価値が数百万円程度の中小企業であれば自己資金で賄う余地もありますが、株式価値が数億円となると、自己資金では足りず、買収資金の外部調達が必要となるケースが一般的です。
金融機関からの借入金(ローン)により資金調達を行う方法です。
ファンドからの出資金(株式)で買収資金を調達する方法です。この方法では、②と組み合わせながら、会社の経営権である株式(=議決権)につき、一定程度をファンドが有することになります。
MBOにおける銀行融資の方法には以下の3種類があり、それぞれの概要と必要な条件・準備について解説します。
通常の融資は、経営者や企業が運転資金や設備投資、その他の投資のために銀行から資金を借り入れる一般的な融資形態です。金利や返済期間は、企業の信用力や担保の有無に応じて設定されます。
LBOローンは、企業買収(バイアウト)のために、買収対象企業の資産を担保にして借り入れる融資です。買収後、企業のキャッシュフローを使って返済します。買収資金の一部を自己資金で調達し、残りをLBOローンで賄うことで、少ない自己資金で大規模な買収が可能となります。
銀行に対して具体的な事業計画書を提出し、資金の使途や返済計画を明示することが必要です。詳細で現実的な計画が評価されます。
担保付き融資を希望する場合、適切な担保を提供出来るように準備する必要があります。不動産や有価証券等が一般的な担保です。
銀行融資を受ける際には自己資金の投入も求められることが多いため、十分な自己資金を確保することが重要です。
従業員承継を成功させるためには、適切な資金調達方法を選択することが重要です。自己資金、銀行融資、中小企業向けファンドの各選択肢には、それぞれメリットとデメリットがあります。特に銀行融資を活用する場合は、レバレッジ効果やコスト効率の面で大きなメリットがありますが、負債負担やリスクも伴います。事業計画をしっかりと立て、専門家のアドバイスを受けながら進めることで、従業員承継を円滑に実現しましょう。
事業承継の課題を抱えていらっしゃる経営者の方は、ぜひ一度、Icon Capitalへご相談下さい。
Icon Capitalは、従業員承継投資、助言を行う会社です。一度、Icon Capitalが経営者から株式を譲り受けさせていただき、長期間に渡り従業員に株式を付与していく、従業員承継投資を行っております。
無料相談、無料説明を随時受け付けておりますので、事業承継の方法の一つとして関心のある場合には、お気軽に電話またはメールでお問い合わせ下さい。
文中で紹介した記事
MBO(マネジメント・バイアウト)とEBO(エンプロイー・バイアウト)とは?基礎知識から最新事例、中小企業の事業承継への活用の可能性について解説!
ご相談・採用、お気軽にお問い合わせください
受付時間:平日 9時〜18時
03-5050-4677